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FXの決済タイミングは学習レベルによって変わるって知ってる?

milkmilk
norinori
あおやまあおやま

勉強会のトレード報告を見ていたらすっごい下手くそなトレードがあったんです。

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これ。可愛そうなので名前隠しておきますけど、この人。仮にNさんとしておきます。一応報告としては勝ってはいる。

でも専業トレーダーとしてやっていきたいんだったらこんなトレードをしていたらダメ。

上昇の押し目を狙ったエントリーなんだろうけど、問題点が多すぎる。

ダメなポイントは3つある。

  1. 決済までの流れがイメージできていない
  2. 5分足しか見ていない
  3. 複数ポジション(ルールにない)

それぞれの解決の提案はこちら

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この駄目トレード、FXに大切な要素が沢山入っているので是非最後まで見て何がダメだったのか順番に見ていきましょう

FXの決済タイミングは学習レベルによって変わる

決済のタイミングまでの流れがイメージできていない

Nさんが座談会でこんなトレード報告をしてました。この人3つポジションを持っているし、なんだか色々おかしい。

先にエントリーポイントとして正しかった場所をお伝えしておくと青矢印が理想。なので、この3つのエントリーのうち2つはそれほど悪くない。

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厳密に言えば、一番左はローソクが伸びているときか、確定で入ったほうが良かった。

右の方は、いつもの3回止められたことを確認してから入ったほうが良かった。

じゃあ、このNさん、なんでこのエントリーとしては悪くないポジションを、こんなところまで持ってしまったんだろう。

Nさんのエントリー時の計画は、こうだった。

「1時間足を見ると上昇の局面だったので押し目で買いたい。」

 

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こちら1時間足ですね。確かにエリオット波動上昇の3波のような形で伸びている。

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「FEを当てると161.8にはまだ余白があるけど、伸びた先の方なので、買うなら伸ばすのではなく20pips程を手堅く取っていきたい。」

そうです。伸びた先の方特に壁に向かって買うときは慎重にちょっとだけ取って終わりが理想。抜けるだろうといって買ったりはしない。

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そして5分足。

「ちょうどいつもの良い形で戻しがあったので下がらないようなら買っていきたい。」

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はい。いつもの形というのは、上昇後の戻しのタイミングを測る、フィボナッチリトレースメントですね。戻しのFR38.2がここにある。

浅い押し目から上昇するようなら下の方から買いたいわけです。

そこに、更にいつもの戻しがあったわけです。エリオット波動のことですね。

12345って確かにタイミングが取れる。

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「そこに右肩上がりの200MAに乗っかるような形で、強い陽線が出たのでエントリー。」

一本遅いのが気になりますが、まぁ、全体の流れの中でエントリーしている流れなのでひとまず良しとします。

条件自体はかなり整っています。

「伸びた先での反発を狙ったエントリーなので20pipsほどを狙っていました。」

1hでも見ましたが比較的上昇の上の方なのでちょっと取って逃げるなのでその考え方は間違っていない。

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「損切りの位置は直近安値に入れて、後は値動きを見ながら上昇しないようなら損切りをしようと思いました。」

損切りについては勉強会では2つの考え方があります。

  1. 1h直近の高安にロスカット
  2. 直近の値動きを見て損切り

FXの勉強を始めたばかりの人は、まずは1から始めます。

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これは先生がいつも言っています。

最初はエントリーの精度が低いのでちょっとの値動きに右往左往してスグ決済してしまうようだと勉強にならないからです。

だから、変に浅いところで損切りを入れるのではなく、1h安値に入れる。

ここに損切りをセットしておくこと自体は、初心者を卒業しても特に変わりません。僕も今でもこの辺に入れています。

相場の値動きに慣れて来ると値動きを見て損切りをしていきます。

では、Nさんはその後どうしたかというと。

「20pipsに微妙に届かず、強めの陰線が出てきたので、雲行きが怪しくなってきたなと思いました。ダメならどこかで逃げようと考えました。」

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「上の方で3回止められたような形が出てきたので、一度抜けようと思ったのですが、もしかしたらまだ上がるかと思って持っていました。」

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「ここで再度3回止められるような形が出たので、これはやばいと思って抜けようと思ったのですが、よくみるとこの波も終わったように見えたので、逆に買ってしまいました。」

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この話を聞いたとき、ある質問が出ました。

「出口戦略ってありますか?その練習していますか?」って。

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Nさんは、ここで3回止められた決済しようと言っていましたが、実際に、そういう練習を過去チャートなどでやったかと聞いてみると、やっていないとのことでした。

そりゃ、できないですよね。

だから、その後の、ここで3回止められていよいよ変な動きになってきたときもどうして良いかわからなくなって逃げられない。

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トレード中5分足しか見ていない

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その上、そんなブレブレな状態だから、5分足しか見れていない。

確かに、ここでエリオット波動のような5つの波をつけていますが、これだけでは買えません。

なぜなら、この時点で既に、こういう波をイメージする人も出てきます。

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高値も切り下げ、200MAにもなんだか抑えられ始めたような動き、ここの下降TLにも抑えられています。だから右の方から売った人も多い。

「その後の下降でもやっぱり損切りができずにそのまま持っていました。1hFR38.2を割るようなら損切りをする予定でした。」

「その後、1h上昇トレンド付近で、この下降のFE261.8付近まで下がってから3回止まったことを確認してから入りました。」

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ルールにない複数のポジション

このNさん、どうやらナンピンをするつもりではなかったようですが、結果的にナンピンになってしまっています。

このまま上がらなければ、いつもの大負け。今回はたまたま相場の流れに乗っていたので結果的に上昇していきましたが、これでは勝ち続けられるトレーダーにはなりませんね。

先輩トレーダーたちと意見交換が出来る座談会の場でも、これはナンピン前提の計画だったのか?それとも無計画だったのかなど沢山アドバイスを貰っていました。

勝てないFXトレーダーの課題克服方法

さて、このNさんのトレード、何が問題だったかというと冒頭の3つでした。

  1. 決済までの流れがイメージできていない
  2. 5分足しか見ていない
  3. 複数ポジション(ルールにない)

課題の克服方法をそれぞれ見てみましょう。

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決済タイミングまでの流れを事前に準備しておく

1つ目の決済のタイミングまでの流れがイメージできていない

これは、どういう値動きになったら損切りをするか予め決めておくということです。

いきなりはできないので、過去チャートを使ってこういう値動きになったら損切りする。例えば冒頭のように3回止められたら損切りするとか。

あるいはグイッと落ちるようならその戻しの高いところまで上がったら損切るとか。

このとき、このNさんの様に、事前に損切りまでのイメージを持たずにトレードしてしまうといざという時に決心が鈍る。

「メンタルがー」じゃないですね。単なる準備不足。

事前にこうなったら損切りをすると決めておけばいい。

5分足だけでなく1時間足チャートを広げておく

このNさん、エントリー後は、5分足チャートだけの画面にしてしまうことがあるそうです。

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そりゃ、5分足ガン見しちゃいますよね。

本人も指摘されるまで全く気づいていなかったようで、無意識のうちに拡大したままになっていたそうです。

普段はしっかり上位足から確認するのに、ポジションを持っていると余計なことをし始めるていたようです。

本番を意識して複数ポジションは持たない

Nさんは、練習中なので良いエントリーポイントだったので、エントリーしたとのことですが、先輩トレーダーから見ると明らかにナンピンをしていると指摘を受けていました。

このやり方のままリアルトレードに行ってしまったらいずれ大損失を出して口座破綻などが予想されます。

練習中とはいえ、自分の都合の良いように捉えてナンピンしたりしない。

このNさん、お気づきの方も多いかと思いますが、僕のことですね。

久しぶりにやらかしてしまいました。

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自分のトレードは定期的に振り返るのですが、このトレードは振り返るたびに猛省するものです。

勝ったから取り敢えずOKではなく、何が問題だったのかしっかり振り返っていく必要があります。

今回のこの振返りの際のアドバイスは、座談会で先輩トレーダーからもらったものでした。

3つの気づきは、まさにその中で頂いたアドバイスでもあります。

ご自身のトレードにも参考になることがアレば幸いです。

それでは。