FXエリオット波動でもっと楽に20pipsを確実に取る方法。
ドーンと一直線に100pips弱下げたあと、あなたはどうする!?
「よーし売るぞ!」
バイーン!
「あれー、上昇しちゃった!FR61.8も抜けて上昇の勢い強そうだから押し目から買うか!」
ズドーン!ギャー!
Game Over
こんなトレードありませんか?
5分足だけを見ていると、目先の値動きに惑わされてついついこんなトレードをしてしまう。
1時間足を見れば上昇してるんだから、下がったところを買えばよかった。押し目買い。
5分足ならこんな感じ。20pipsサッととって終わり。
じゃあ、お前はどうだったんだ?と思いますよね。
僕は、売ってました。
実はこっちもOKです。
冒頭のGameOverしたケースとは何が違うのか?
テーマは「エリオット波動」
今から半年前のチャートを振り返ると、当時とは違った見方をしていましたので、併せてお話していきます。
相場はエリオット波動を使うと流れが見えてくる
日足の環境認識にエリオット波動を使ってみる
今日見ていくチャートは2019年12月3日
どんな場面だったか見ていきます。普段は4時間足からですが、少し大きく日足から。
2019年前半はずっと下降がつづいていました。
そこから、強い上昇で戻してきていた場面です。
どこまで戻していたかと言うと、「いつもの」フィボナッチリトレースメントを引くとわかりますね。
61.8付近で2ヶ月近くもみ合っていた。そこからようやく上にぐいっと抜けてきた場面です。
もうひとつ「いつもの」エリオット波動も書いてみます。
エリオット波動はこれですね。
勉強会ではフィボナッチリトレースメントの38.2まで戻したら相場状況に応じてカウントしていきます。
4波の安値は1波の高値付近で止まりやすいというのが特徴でした。
当ててみるとこう。波としては5波目が継続するような動きです。
この辺は次の抵抗になりそうなものもなく継続的に買っていけそうな雰囲気ですね。
デイトレーダーは未来のことを予想する仕事ではないのでもし上昇するなら、このへんは抜けやすそうだなぐらいです。
4時間足の環境認識。ひげ集をどうみるか
続いて4時間足。
4時間足で分かることは日足とそれほど変わりませんね。
日足ではひげ集でしたが、4時間足では実体でしっかり抜けてきたことがわかります。
直近高値、特に実体をしっかり抜けてきたかどうかはよく観察するようにしています。
日足、4時間足でわかったことは、上昇トレンドが継続しており、上の方が狙えるということ。
また、エリオット波動は高い位置での5波継続ですが、直近のもみ合いからグイッと抜けてきたことから上昇の勢いがあると考えられます。
下がってきたら下位足でタイミングをとって買っていきたい場面。
1時間足の環境認識。エリオット4・5波目を考える
続いて1時間足。
右の方の答えは隠しています。この段階で何が分かるか一緒に考えていきましょう。
一時間足は直近のもみ合いを抜けてきたことがわかります。
上昇の波がどうなっているか、先程も出てきたいつものエリオット波動を当ててみましょう。
リアルタイムで見ていた時、こうやってエリオット波動を当てていました。
一応、FR38.2まで下がってきていますね。ルールに沿って4,5としていました。
そこから下降。ということは?
エリオット波動を使った想定されるシナリオのパターン
相場をエリオット波動で考える場合のパターンをいくつか考えてみます。
ケース1:5波完了後下降エリオットが始まるパターン
1つ目は、このまま下降エリオットが始まる場合。
急落を見ても、このまま上がれないなら下がっていく未来。
ただ、上位足の背景を考えるとなんかこれはまだ見えなさそうな未来ですね。
もう一つ、これは実際にしっかりと抜けてきてから考えればいい話。なので、今スグにこの未来を考える必要はなさそうです。
ケース2:5波完了後もみ合うパターン
2つ目は、このまま5波が終わって、横ばいでもみ合う場合。
エリオット波動学び始めると、5波終わった瞬間に、売り目線になる人がいますが、これは間違い。
実際には、しばらく横ばいで方向性を探すことはよくあります。
実際、冒頭で見た、4時間足もしばらくもみ合っていましたよね。その後、どちらかに動くケース。
ケース3:5波継続のパターン
3つ目はV字で戻してそのまま抜けていくケース。
その場合、なんだか変ですね。この場合だと、4波の安値を割ってしまっています。これだとなんだかおかしい。
ここで、一つピンと来ませんか?
これです。1波の高値は4波の安値になりやすい。でしたね。
そして、4波はジグザグでも見合いながら下降しやすいという特徴がありました。
ということは?
ケース4:そもそも5波完了ではなく4波継続中のパターン
これが4つ目の考え方。そもそも、今の動きが4波である可能性。
直近のフィボナッチリトレースメントもFR61.8までは距離がありますね。
仮にこれが4波であれば、ジグザグ上下に動きながら、右の方でグイッと上昇していく可能性の5波が期待できそうです。
仮に5波が発生するなら1つ目は直近高値付近までの上昇。
もう一つはそのまま抜けていくケースですね。
集約してみるとこの3つになります。
ケース1は、上位足の方向性からも想定はしていませんでした。そうなったら、対応しようと考えていました。
リアルタイムで見ていたときは、ケース2を想定していました。つまりしばらくもみ合うんじゃないかなと。
学習を重ねる中で、今はこのケース4と書いているケースも意識するようになりました。
環境認識はエリオット波動だけじゃない!材料を組み合わせて分析する
冒頭で紹介した買いが何で出来るかちょっとイメージ湧いてきましたか?
じゃあ、この辺り下がらないことが確認できたらちょっと買ってみても良さそうですね。
もう少しポイントを絞ってみましょう。
先程は各波に当てていましたが、仮に5波終わったかもということであれば、全体に当ててみてもいいですね。
FR38.2がちょうどこの辺りにあります。赤線引いておきます。
ここ、ちょうど前回何度も止められたところでもありますね。
動画でいつも話しますが、インジケーターはあくまで補助です。ですが、引いてみると過去にも意識されていることはよくあります。
当時の僕は、インジケーターの値ばかり意識して、こういう左側を見ていませんでしたが、今はこういったものも意識しています。
そして上昇中に引くものと言えば、そうですね。トレンドラインです。
この辺り、やはり意識されていそうですね。下がらないなら買えそうです。
閑話:環境認識とシナリオ作成にどれぐらいの時間を使う?
環境認識に随分時間を使いましたが、実際朝シナリオを立てるときも色々考えます。
先日先輩トレーダーとシナリオにどれぐらい時間を使うかと聞かれて、僕は30分と答えましたが、その方々は50分ぐらい使うと話されていました。
もうずっと勝ち続けているトレーダーがそれぐらい時間をかけて戦略を考えていることに正直びっくりしましたが、最近はその理由が少しわかります。
冒頭のGame Overトレードのような値動きに翻弄されるトレード、僕も結構長いこと続いていました。
勉強会に参加してからも、最近でも時々やらかすことがあります。
これって、つまり、こうなったらどうしよう、こうなったらシナリオを立て直そうという準備が全然足りていいないからなんですよね。
値ごろ感でトレードするケース、大体、そのポイントでのシナリオを持っていなかったり、更新していなかったりすることがほとんどですから。
5分足でシナリオを立ててみる
買いのシナリオ
では、最後にエントリーを見ていきます。
改めて見てもやはり強い下降ですね。事前に「いつもの」戻しを測るフィボナッチリトレースメントを引いています。
直近の下降が強いので、5波の流れで全部戻すか期待するのは難しそうですが、38.2付近までは下がらないなら一度買ってみても良さそうですね。
じゃあ、どういった形なら買えそうか。
すでに赤ラインに一度到達しているので3度めの正直などで買えそうですね。
この部分もう少し拡大してみてみます。
赤線からV字で全部戻してきました。直近の高値も抜けて、買いの勢いが増してきています。
そして、その後3つめの部分を見てみると、ここにいつもの出ていますね。小さな5波。当時は、気づきませんでした。
じゃあ、ここから買っていけますね。
売りのシナリオ
その後も見てみましょう。
その後、高値手前で急落しました。
1時間足を思い出してみます。
1時間足で何を考えていたかと言うと、こうでした。
結果的に、上昇してきましたが、ケース2のもみ合いか、ケース4の5波目なのか判断が付きませんがいずれも高値圏で上がれないなら売ってみても良さそうです。
もう一つ、出来上がった事実を見てみます。1時間足。
あれっ?いつもの出ていますね。3度めの正直。
なんだか売れそうですね。5分足を見ていきます。
下から波がどこまでのびるのかを測るエクスパンションを引いてみます。FE261.8。伸びた先ですね。
そこから一気に下降して直近のもみ合い付近も割ってきました。
戻してきますが、FR61.8を抜けられません。
もう一つ、気になることは直近の上昇押し目が無いんですよね。ということは、安値付近まで売れるのでは?となります。
実際がこうでした。
抜けられないことを確認して売り。
上位足はまだ押し目の付近ですから当然安値抜けは期待しません。手前で利確。
今回は、エリオット波動を軸に考えてみました。
ただ、あんまり難しく考える必要はないと思います。
冒頭に言いましたよね。
1時間足を見れば上昇してるんだから、下がったところを買えばよかった。押し目買い。
基本はこれです。
まずは、しっかり戻したら買えるようになりましょう。
本番でゲームオーバーにならないためにも、練習あるのみです。